今回は、長年使っていたプレセット型のトルクレンチから、スナップオンのデジタルトルクレンチに変更した為、そちらの使用感などお伝えしていきたいと思います。
今まで使っていたトルクレンチは、私がこの仕事に就いた2006年の時にはしっかりと現役で使われていた先代からずーっと使っている年季の入った代物です。東日製作所のトルクレンチを使っていました。こちらの商品も使いやすく長年使っていても大きな狂いなどなく特に不満なく使っていました。
では、何故今回新しく買ったかと言いますと、当店にはトルクレンチが1本しかなく、出張作業などで出掛けた際に、同時に工場内で締め付け作業が出来ない事があった為、もう1本追加したいなと思っていました。そこで色々と検索していったときに、前々から気になっていたスナップオンのデジタルトルクレンチが気になってきてしまいました。このトルクレンチ、とにかく値段が高いので、二の足を踏んでいました。
そんなこんなで、とにかく買ってみました。買うに当たって色々と調べてみて、買うに至った最大の理由を紹介します。
この画像に全てが集約されています。今回購入に至った理由の一つ目は、あらかじめ決めておいたトルクをいくつもメモリー出来ることです。これは実際に使ってみてこの便利さが凄く実感できました。当店での主な使用目的は、タイヤの締付けに使っております。何が便利かというと、メーカーや、車種によってホイールナットの締付けトルクが変わるのですが、プレセット型の場合、その都度、規定トルクに調整する必要があるんですが、このデジタルトルクレンチによく使うトルクをメモリーさせておく事で、簡単に切り替える事が出来ます。ストレスなく切り替える事が出来るため、作業効率がアップします。
2つ目の理由は、これがメインでもあるんですが、このトルクレンチは、設定したトルクを何回締付けたかをカウントしてくれるんです。ホイールナットの締付けを忘れてしまった場合、タイヤが脱落する大事故に繋がってしまいます。それが、このトルクレンチの場合、回数でしっかりとカウントしてくれる為、締め忘れがないか、一目で分かります。人間誰しもうっかりミスが起こりますが、人為的ミスをこのトルクレンチで防ぐ事が出来ます。
実際にデジタルトルクレンチを使ってみて。
スナップオンのトルクレンチは設定トルクになった時に、インジケーターと、振動と、音で知らせてくれます。今までのトルクレンチは、カチンという音とその手応えでとてもわかりやすく、感覚的に使う事が出来ていましたので、全く違う方法になった事で使い始めは違和感を感じました。しかし、今までと同じように使ってみると、明らかにオーバートルクになっているようで、設定したトルクより強い締付けトルクになってしまいます。これは、使いにくい訳ではなく、それだけ精度が高い為、よりシビアなトルク管理が求められるという事です。こちらのトルクレンチの方が精度が高い事もあり、締め付けの際により、ゆっくりジワジワと締め付けるようになりました。これが正確なトルク管理という事だと感じました。
現在、購入を検討している方へ。
使用感については、きっとすぐに慣れます。それ以上に、精度の高さや、便利な機能に勝って良かったと感じると思います。この他にも、正確な角度締めが出来る為、角度締めの作業が多い方はかなりおすすめだと思います。また、設定トルクの範囲が広い為、色々な用途で使う事が出来ます。デメリットを挙げるとすると、サイズが大きい為、収納場所が難しい事です。
ご覧のように、KRL722の一段目に入れていますがかなり場所を取ります。ダブルバンクの右側に何とかギリギリ入りますが、毎日使う為、出し入れがしにくいので、現在は一段目にしまっています。
まとめとして、今回購入したスナップオンのデジタルトルクレンチは、単純に設定トルクで締付けが出来るという以外に、便利な昨日がある為、使い方次第では、かなり便利に使える事がわかりました。金額は高いですが、私は大満足の商品でした。