SK82Tボンゴトラックアイドリング不調の修理

修理

今回は、ボンゴトラックのアイドリング不調の修理です。車検整備を終えて納車して数日後にエンジンの振動が大きいので見てほしいと再入庫しました。

お預かりしてみると、確かにアイドリング時にエンジンが大きく振れており、燃焼不良の症状が出ていました。こちらの車は新車からしばらく経過しており、まだプラグ交換をしていなかったので、プラグ交換を提案して交換させて頂きましたが、症状は改善されません。ディストリビューターのキャップも追加で交換する事に。

同時にローターも交換します。

交換後、エンジンを始動すると症状がまだ改善されません。点火系によるエンジン不調と思いましたが、こうなると別に原因がありそうです。

故障コードが入っていないか調べてみても、故障コードはなし。アイドリングは調子が悪いのですが回転を上げれば、調子良く回ります。

修理書を見ながら、原因追及をしていきます。

考えられる原因としては、エアフロメーターの不調、2次エアーの吸込み、エアクリーナーの詰まり、EGRバルブの開き放し、インジェクターの動作不良、圧縮圧力の低下、バルブタイミングのズレ、点火時期のズレなど、パッと思い付くだけでも結構あります。

こういう時は、点検しやすいところから、確認していきます。エアクリーナーの詰まりがないか確認して、エアクリーナーを外した状態でも症状が変わらない為、問題なし。

点火時期のズレを見る為、ディスビを前後にズラして見ても大きな変化はなし。

次はEGRバルブの清掃をやってみる事にします。運転席外して、EGRを清掃していきます。

EGRを組み付けてエンジンを掛けてみるとバッチリ調子が良くなりました。アイドリング時に不調で、回せば調子が良くなることから、早い段階からEGRではないかと思っていましたが、改善されて良かったです。EGRバルブが固着して本来閉じていなければ行けない時に、排気ガスが混入して燃焼が悪くなっていたようです。

今回は、アイドリング時のエンジンの振れという事で、点火系から交換していきましたが、原因はEGRバルブの汚れによるトラブルでした。故障診断では、すぐに原因に辿り着けない場合もあります。故障の症状を確認して、必要な箇所を点検し、ひとつずつ可能性を消し込みながら進めていきますので、時間が掛かりますが、今回のようにはっきりと改善された時は、とてもやりがいを感じる瞬間です。

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