ここのところ雨が続きますね。蒸し暑くて嫌な天気が続きます。
先日、ホームページのお問い合わせから、当店のブログを見てご連絡頂いた方の作業をさせて頂きました。以前にブログの方でアップした、アルトのベルト鳴きの対策修理を見てご連絡頂きました。
HA11Sのアルトワークスにお乗りのようで、ベルト鳴きに悩まれているようでしたので、同様の対策が出来るかどうかのお問い合わせでした。早速、調べてみると、NAエンジンのF6Aであれば、Vベルトからリブベルトに変える対策品が出ているのですが、今回のようにアルトワークスのターボのF6Aの場合は、対策品が出ないとのことで、今回はオルタネーターのプーリーと、クランクプーリーを新品交換してみてはどうですかと提案させて頂きました。
早速、ご入庫頂き、作業に掛かります。
画像を見てわかる通り、オルタネーターのVベルトが削れて減って、プーリーの高さより大分下がっているのが分かると思います。
下側から覗いた画像です。オルタネーターのプーリー付近を見てみると黒い削りカスが見えますが、これがVベルトが削れた痕跡です。これだけ削れてしまったVベルトを再度調整すると、さらに削れて最終的には切れてしまう可能性があります。このベルトが切れてしまうと、発電出来ず、バッテリーの電力を使い切ると走行中であっても止まってしまいますので、非常に危険です。
新品ベルトに替えて様子を見るのも良いかもしれませんが、プーリーのサビによって削れてしまう事もある為、新品プーリーに交換していきます。
左側が、古いプーリーです。若干のサビが見られますね。
プーリー外したオルタネーターです。プーリーの奥にはスペーサーがありますので忘れずに取付けましょう。
外した古いクランクプーリーです。プーリーに傷があるのは、クランクシャフトから外そうとした際に固く固着していた為、バールでこじりながら取り外した苦労の証です。
最近買ったスナップオンのバールが活躍してくれました。
取り外した古いクランクプーリーですが、なんか真円が出ていなように見えるんですが、新品の部品も同じような感じでしたので、これは問題ないかもしれません。
上が古いベルトで、下が新品ベルトです。比べると一目瞭然ですね。
今回、撮った写真はここまでですが、実際に作業してみると、想定よりも大変な作業でした。オルタネーターを取り外すのに、ドライブシャフト、マフラー、エンジンブラケットを外してやっとオルタネーターが外せる隙間ができました。以前のNAのHA12Sのオルタネーターは、エンジンルームが隙間たっぷりで楽々の作業でしたが、今回は一苦労でした。
試運転を繰り返し、ベルト鳴きはないようでしたので、これで完成ということで、お渡しさせて頂きました。今回ご依頼頂いたお客様は、とても若い男性で、このアルトワークスに思い入れがあるようで、とてもきれいな状態で乗られていました。若者の車離れと言われる中で、何だか嬉しい気持ちになりました。